Acanthoscurria
Aphonopelma
Avicularia
Brachypelma
Ceratogyrus
Chilobrachys
Chromatopelma
Citharischius
Cyclosternum
Cyriopagopus
Ephebopus
Euathlus
Grammostola
Haplopelma
Heteroscodra
Hysterocrates
Iridopelma
 hirsutum
Lasiodora
Lasiodorides
Nhandu
Pamphobeteus
Paraphysa
Phormingochilus
Poecilotheria
Psalmopoeus
Pterinochilus
Stromatopelma
Tapinauchenius
Theraphosa
Xenesthis

Iridopelma hirsutum.htm ↓ Iridopelma hirsutum baby

リブドツリースパイダー
Iridopelma hirsutum
Amazon Ribbed Tree

 リブド・ツリーと呼ばれる小型の樹上性タランチュラ。元はAvicularia hirsutaという種でした。
 何故にIridopelma hirsutaに成らなかったんだろう、という疑問を持つ方もいるかもしれないので少し。この辺ややこしいようで僕も詳しくは理解してませんが、ラテン語には女性品詞、男性品詞、中性品詞というのがあって、属名と種名は揃える事になっているそうです。
  Aviculariaは、最後が-aで終わってまして、此は女性名詞。よって、Avicularia hirsutaでした。Iridopelmaは一見すると末尾が-aなので女性名詞かと思われますが、-pelmaは中性名詞ということになっているので、中性品詞-umへ変更され、Iridopelma hirsutumという風に相成りました、というお話。この辺の学名の末尾変更というのは他のクモでも見られて、cyclosternum fasciatumfasciatusとされていることが有りますが、属名が-umなので、fasciatumが正しいということが分かったりしますね。

 ………ふぅ、文章量が増やせたぞ! よしよし!

 さて。
 インボイスネームですが、リブドツリー、というのが良いようです。どうやらブラジル原産らしいツリースパイダー。大きくはならないようで、4cm程度の小型種ということになります。
 実際のところ、3cm弱ぐらいで成長はほぼ止まります。4cmというのは最大なのでしょう。後はかなりゆっくりです。

 ちなみに、このIridopelma、別に分類学上Aviculariaから分ける必要は無かったんじゃないかと揉めているとかなんとか。また戻ったりするのですかね。まぁ、気にしませんが……

 Aviculariaというと、大人しいクモであるイメージがありますが、Iridopelmaは荒いです。少なくとも、Iridopelma hirsutumは相当荒いです。荒いだけならば良いのですが、脚が結構速く、その上性質が最悪です。Poecilotheriaとか、他の荒い樹上性種というのは、蓋を開けたぐらいじゃ動向を見守ってるのか巣の中から出てこないのですが、此奴は衝撃にいちいち反応してわたわたと出てきます。どうにかならないのか……
 その上、小さいので見切るのが面倒です………ベビーのタランチュラは扱いが面倒というのはよく言われることですが、成体になってもベビーと変わらないぐらい面倒だと思ってください。だって、成体でPoecilotheriaのjuvより小さいですからねぇ………
 刺激毛はあるのかどうか分かりません。Avicularia属の刺激毛の意味は、毛を飛ばすというよりは、食べられた後口の中を被れさせて、次から(他の同種個体が)食べられないようにするというヤドクガエルのような防禦方法なのでしょう。と、言っても、そもそも大して強くないので、この種も弱いんじゃないかと思いますが………

 子供の頃は金属光沢粉が混ざったような色で大変綺麗ですが、大人になると彩色は失われます。然し、茶系で桜色の混じったような大変味わい深い色合いであり、かつ成体になっても腹部に模様が残ります。なんかネオテニーなのかい? という感じがしますね。

 インボイスネームは幾つかありますが、そもそも殆ど入荷しない種なのでどうでも良いという向きはあります。リブドツリーで良いんじゃないでしょうか。
 入荷したときは、アマゾン リベット ツリースパイダー=Amazonian ribbed-tree spiderというインボイスネームで来たようです。どこら辺が“ribbed”=“うねのある、うねの立った、肋骨のある ”なのか気に掛かりますが、腹部模様がそうだという事なの………でしょうきっと。縦縞なのに、どうしてリブドなのさ? という疑問は忘れましょう。忘却は力なり、です(笑)
 Yellow Lined Treespiderという名前もあるようですが、此は無視する方向で(笑)


 ちなみに、幸運にして雌です。さて、オスを待つかね(こんなの殖やしてどうするのか……とかは考えちゃ駄目ですよ♪)