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† Keeping Centipedes †


† 序

はいどうも。ムカデの飼育法を書いていきますよ。

ムカデの飼育は、基本的にワンパターンにございます。自然下では樹に登ったり、土にもぐったりと、なかなかアクティブに活動している彼らにございますがー、飼育する場合はもっと手軽且つ簡単に行えます。

しかし!ムカデの性質や体付きからご想像の通り、蟲の中では最も危険であるかもしれません。毒性こそそんなに高いものではないらしいですが、国内においてもアナフィラキシーショック等で、実際にトビズムカデに噛まれて亡くなってる方も居るので侮らぬようしてくださいよー。

大型で鑑賞にたえるムカデと言いませば、北海道以外にトビズムカデがおります。「昨日布団で寝てたら足噛まれたもの!」てな具合に、ムカデは良くも悪くも比較的身近な生き物であろうかと思いますよ。ムカデが嫌いな方は、敵を知るということも大切!得たいが知れぬから怖いのです。(といっても、毒あるから怖いのか:笑)

ともかく、あれだ、飼って見たいと言う方の参考になればこれ幸い。
でもあれですよ。「ここの飼い方を真似して飼ったら死んだ」とか文句いわれても知ったこっちゃないですから、その辺は自己判断でお願いしますねぇー。


† 準備

ムカデの性質とか、生活っぷりなどはコチラを参照して頂くとして、それでも飼育してみたいという方は、これ以降読み進めてください。基本的に初心者にも飼えるように書いておりますゆえ、毒虫本など見た方は、別にここから読まなくても良いわけ。それでも読みたいという方が居られるのなら止めはしませんが、時間の無駄ですから、他のことに精を出したほうが良いですよ。

まず飼育にあたって必要となるであろう飼育用品類について書いてまいります。タランチュラ等の項と大いに被っておりますが、もーいちいち書いてまいりますよ。



1.飼育ケージ
蟲に万能のケージといえば、我らがプラケースとなります。なんだかんだで作りがしっかりしてるニッソーのがお勧めですかね。一般に言われているのは、ムカデの全長の1.5倍以上の高さのあるものがあれば、それが理想です。でもねぇ、20cmの個体を飼う場合、30cmの高さのプラケース。そんなプラケあるかねぇ・・・。ある程度ムカデを扱う自身のある人は、普通のプラケでよいです。扱えない人は、どこかで練習を積んでください。(笑)

小さなムカデを飼育する場合、プラケースの蓋の隙間からあっさり脱出されますので、背の高いタッパーや、100円均一で売っている背の高いStock500というヤツがかなり便利でございます。Stock○○○シリーズは積み上げられますし、丈夫で安定性もあり、非常に便利にございますよ。ムカデ以外の生き物にも全然使えますので、見つけたら自分でもアホ思うほどじゃないかと思うほど大量に買っておくとよいでしょう。生き物飼育用ではないので、ドリル等で小さな穴を開けて使用します。これじゃ小さすぎじゃないか?ってぐらいの穴を、たくさん開けるのが良いですよ。

大型個体をストックする場合、これも基本的にプラケースで良いのですが、非常に巨大なムカデの場合(30cm以上あるような個体)、プラケの蓋を破壊することがございます。適当な大きさの水槽に、バキッと金網の蓋をしてぇ、ガムテープとか重り(古い熱帯魚の雑誌を積むとか)等でムカデに脱走されぬようにしてしまうのが良いかもです。

小型から中型個体をプラケで飼育する場合、(→)画像の位置から脱走する恐れがあるので、この部分をテープ等で塞いでおく事が重要でございます。表と裏の両側から貼り付けてくださいよー。ムカデは思いのほか体を薄くして脱走してゆきます。今のご時世、脱走一つで何が起こるかわかりませんからね。その辺り十分注意してもらわないと、ぼかぁ怒りますよ!そりゃもうプンスカと!!誤って逃がしてしまったじゃ済みませんからね。守れない人、もしくは守れないかもしれないなぁ・・・と思う人は、最初っから飼うんじゃないよ。良いね。

2.床材
色々な種類のものが売られていますが、あんまりウダウダ書くとめんどくさいので、園芸店やホームセンター等で販売されているヤシガラか昆虫マット辺りを使えばよいかと思います。ヤシガラは、圧縮されて売られていることが多いかもですな。100円ショップでも売られているので、それでも問題ないようです。
植物用の化学肥料とか入っているものは、ムカデにとって危険な成分も入っている可能性が無きにしも非ずですので、ヤシガラ100%とか表示のあるものが良いかもですな。
圧縮物は、水で戻してから使うので、ちょっとメンドクサイところもありますねぇ。圧縮されていないものを使う場合は、ヤシガラにバーミキュライトを混ぜると吸水性が増しますので、便利かもです。
他には、タランチュラの項で書いてあるモノはたいてい使えますので、見栄えとかこだわりたいと言う方は、そちらも参考にして見てください。

3.ピンセット
ムカデはつかみ所のない生き物でございます。大型個体の移動などは、どこをどう掴んで移動させりゃ良いのか・・・ってことになると受け合いにございます。ムカデの移動方は別項に書くとして、ピンセットは、ケージ内の簡単な掃除・餌やり・ムカデの移動等、色々使えますので、なるべく長い物を数本用意しておくと便利かと思いますよ。普通のステンレス製のものと、竹製のモノの2本あると何かと便利にございます。

4.水容器
ムカデも水を飲まないと死んでしまいます。なんか水容器として良さそうなものを見つけて、いつでも新鮮な水が飲めるようにしてあげてください。まぁ、壁面にスプレーで水を噴霧しますれば、それを舐めていますが、ケチケチしないでムカデが水飲みたいときに、何時でも飲めるようにしてあげてくださいよ。
水容器は、あまり深いものを使用すると、ムカデが溺れることがあるかもしれないので、浅めの物が良いと思います。しかし軽いものだと、あっさりひっくり返されるので、ある程度安定性のあるものが良いですな。爬虫類用の水容器なんかに、わりと良いものがあるかと思います。

じゃぁもう最低限上記の4つだけあれば飼育を始められます。特に国産のトビズムカデ辺りであれば、保温の必要もないと思うので(冬は冬眠させるとすれば)、これだけあれば十分かと思います。次のからは、熱帯域に棲む外国産種及び、持っていたほうが何かと便利なんじゃないかと思う物を紹介していきますよ。



5.保温具
なんか書くのめんどくさいので、タランチュラの飼育にある「〜予備知識」の項を見てください。保温が必要な種は、タランチュラんのそれと同じ感じで保温すればよいですよ。一つ二つであればシート状のヒーター、もう少し多ければ温室や発泡スチロールにケージを入れて、シートヒーターやら温室用のヒーターを入れて保温。はい、じゃもうこれで良いね。<ザ☆手抜き

6.シェルター
シェルターですが、ぶっちゃけ入れても入れなくても問題なく飼えます。でも入れたほうがムカデ的にそこで落ち着けるので、良いことは確か。
何をシェルターとして使うかですが、コルクバークとか、何かの蓋とか、植木鉢の割ったものとかそういうものが良いですかねぇ。もちろん爬虫類用に販売されているシェルターも使えるでしょうが、基本的には平らであるけども、少し膨らんでいるような物が良いでしょう。適当なものでも、勝手に下に入って隠れてますからね。何も無かったら、水入れの下なんかにも普通に隠れます。
本来明るい時間は、石の下とか朽木の下辺りで暗くなるまでやり過ごす生き物です。シェルターがあったほうが良いわけ。ムカデの姿をいつも見ていたい!という人は、シェルター入れなきゃ良いし、ムカデのためを思うなら、シェルターを入れてあげてくださいな。僕的にはシェルターありの方を推奨。

6.温度計
保温が必要な種を飼育する場合、デジタル式の1000円ぐらいで売ってる温度計あるでしょう(左の画像)。これがあると便利ですございます。1000円弱なので、無闇に何個か買って、部屋のあちこちに置いてみるのも面白いかも知れませんえぇ。何かの参考になるかもわかりませんよ。
湿度計ってのも売られていますが、ムカデの場合あまり必要ないかもですなぁ。まぁ、気になる人は用意して良いと思いますけどね。どんなムカデもそうですが、湿度の低い状態が続くと、あっさりと干物になってしまいますから、ご注意を。床材を湿らせて保湿することは、色んな生き物飼育に共通でございますね。

マテリアル的にはこんなもんでしょうかねぇ・・・。他にも何か思い出したら、その度追加するかもしれないし、しないかもしれません。ケージにレイアウトとかしても良いですけど、脱走の足がかりになるだけか、あっさり踏み荒らされるだけかと思いますので、配置や入れるものは慎重に。


† セッティング

いよいよムカデを入れる準備をしますよぉ〜。
まずケージの設置場所ですが、部屋の中でも子供の手の届かないところ。静かで落ちつけそうなところ。地震が来ても、比較的安全であろうと思うところ。直射日光が当たらない所。まぁそんな感じのところが良いかと思いますよ。窓際なんかに置いちゃうと、冬場でもえらい高温になっちゃうことがございます。あっさり死んでしまうので、注意して下さい。

それとこれは重要なことでございますが、ムカデは単頭飼育しか出来ないと思ってください。同種雌雄問わず共食いする可能性が高いですからね。

1.ケージに床材を入れる。軽く湿らせてある床材を厚さ3cmぐらい敷きましょうかねぇ。ずぼらな人は、もっと厚くなるように敷きませば、湿度を長いこと保つことが出来ますので便利。ただしそのばあい、ムカデが床材に潜りまして、姿を見られなくなるかもしれません。程々に敷いて下さいよ。

2.シェルターと水容器を置く。適当な位置にシェルターを入れてください。もうあれです、置く位置は飼う人のセンスです。真ん中に置くか、はたまた端に置くかー。好きなところに置いてください。水のみ場は、真ん中に置くと言う人はあまり見たこと無いとだけ言っておきましょうかw

3.保温具のセット。説明書にしたがってセットすると良いです。セットしたら適当なところにケージをおきます。数日温度の様子を見て、25度前後に保たれていればOK。

4.完成。もうさっさとムカデを入れてくださいな。

工程はわずかに4つ。実に簡単!これが魚を飼うんだったら、やれ水合わせだー、バクテリアを沸かせるだの、そりゃもうえらい騒ぎだもの。目玉焼き作るときだって、もうちょっと工程ありそうでしょう。とにかく、お手軽にセッティングできるわけですな。


ムカデの取り扱いに慣れれば、こんなイカした感じのアクリルケージでもOK。


† 日常の世話

ムカデの世話にございますが、比較的容易というよりも、やることがあまりないので、手間要らずでございますよ。温度管理はヒーターが勝手にやってくれますし、照明も不要にございますし、餌だって毎日あげるわけじゃないですし。というわけで、以下に具体的な世話を書いてまいります。

1.湿度管理
はいコレ、最も大事なところにございます。ほとんどのムカデは、湿度80〜90%ぐらいで飼えば、わりと健やかに育てられます。逆に湿度が低いと、あっという間に干物になってしまいます。よって、ケージ湿度を常に高めておく必要があるわけでございます。
 方法は、床材を常に湿らせておく。これが最も大切にございます。湿り度具合ですが、表面は薄っすら乾いているけど、下のほうは湿ってる位がちょうど良いですな。床材の色で湿り具合は解ると思う次第でございます。
そんな微妙な状態を常に維持することは大変なので、ドーッと水差しなんかで水を床材にかけて、全体湿ったらOKです。ビショビショの環境は好ましくないので、触って軽く湿っていれば問題ありません。ムカデが飼育ケージに居る時に床材を触ると、ムカデに噛まれるかもなので、その辺りは見た目で判断できるように勤めましょう。これぐらいの水を入れれば、この位湿るという事を、感覚的に解るように勤めてくださいよ。
さらに常日頃からスプレーでミストをお見舞いしてやると、全体的に湿らせておくことが出来ますな。とにかくまぁ、そんな感じで湿度の保持に勤めましょうね。

水容器の水を常に入れておくことでも、湿度を高めることが可能です。口が広く浅いものが適していると思います。2〜3日置き位で水を入れ換えるのがベストでございましょう。メンドクサイと思うので、床材に水差しで濡らす際、水を水容器にジャンジャン注ぎ入れることで、水を入れ換えてしまうことが出来ますね、とまぁそんな感じで要領良くやると楽ですな。

2.エサ
 エサは主にコオロギ等のエサ昆虫を与えることが多いかと思います。コオロギ以外にも、冷凍マウス(各サイズ)・昆虫ゼリー・水で柔らかくしたドッグフード等、何でも食べます。
 ムカデの主食としてオススメなのはコオロギですな。月に一度の外食のノリで冷凍マウス。極稀にオヤツな感じで昆虫ゼリー。
 給餌間隔ですが、これはもうムカデを見て判断するしかないですなぁ。全長20cm以上程の大きめな個体であれば、3日に一度コオロギ1〜2匹でも良いですし、週一回コオロギ4〜5匹前後与えるのでも良いです。週1度にたくさん与える戦法で行く人は、あまり大量のエサを1度に与える事は好ましくないかと思いますので、程々にするのが良いでしょう。あまり大量に与えると死ぬことがあるようですしね。程々に。でもまぁ、満足すると食べない傾向が強いので、ホントに消化不良になったり、エサの内臓圧迫が原因で死亡しているのかは不明ですけどね。ムカデの解剖学とか学んだわけでもないですし・・・

少し小さな個体には、エサのサイズを小さくして与えます。コオロギでいえば、ムカデが脚で抱え込めるサイズが丁度良いかと思います。食べる量も少ないので、その辺りは加減してください。でもまぁ、エサの間隔は成体より多めでよいです。少ないと成長不良になりますからね。

ムカデは満腹時や脱皮前には拒食しますので、エサを食べなくても驚かないようにしましょうねぇ。大きなムカデであれば、水だけで普通に一ヶ月以上生存可能ですから、心配なさらぬよう。脱皮の詳しい事は、こちらの項に書いてありますので、各自ご覧ください。

ムカデがエサを食べないときや、食べ残しのカス等があったら、速やかに撤去すること。日々エサを与えていると、アッサリ満腹になり、食べ残しや、食べない日が多くなります。そんなときは、一週間ほど断食させて、また少量エサを与えます。それでも反応しなけりゃ、脱皮の可能性もありますので、脱皮するまで保湿だけして放置。

脱皮後、大型個体で5日以上、小さな個体であれば3日以上置いてから給餌を再開してください。脱皮後初めてのエサには、弱らせるか頭をつぶしたコオロギ、もしくは死んでるコオロギなんかでも良いです。体が柔らかいので、反撃されないような無抵抗なエサを与えてください。脱皮後10日もたてば、もう通常のエサを与えてOKな場合が多いです。

3.掃除
コオロギの食べかすや、ムカデの糞等をマメにピンセットで取り除くようにしていても、長いこと飼育していると床材が汚れてまいりますね。特に小さなケージで飼育されている幼体や10cm以内の個体は、汚れやすい気が致します。というワケで、汚れが目立ってきたら、床材を入れ換えましょう。
高い頻度で行うと、ムカデ的にも落ち着けないので、早くて毎月1回から半年に一回ぐらいで十分です。あまり汚れの目立たない場合でも、最低年一回ぐらいは床材交換することをオススメします。ダニの温床になったり、へんな雑菌などが沸いてるかもしれませんしね。

掃除の際には、ムカデを移動させる必要がございます。さて、どうやって移動させますかねぇ。一番安全なのは、衣装ケースやコンテナボックスなどの大きな箱に、飼育ケージ内のムカデを床材もろとも放り込み、飼育ケージを洗い新しい床材をいれ、そのケースの中にムカデをなんとかして追い込む。

でもまぁめんどくさいので、僕の場合は、ピンセットで直接ムカデを摘んでしまいます。胴体の真ん中よりも少し前方をすばやく摘んで、サッと移す。いやぁ〜漠然としてますなぁ。でもまぁ、慣れてください。慣れてしまえば、さして怖い作業でもないですからね。
スネークフックに引っ掛けて移動させるというのもありますが、登ってくる場合もあるし、ポトリと落下する危険性もあります。ってなわけで、各自自分でベストな移動方を編み出してください。


† ダニ

ムカデを飼育していると、体にダニが付くことがございます。ムカデの調子が悪かったり、不衛生な環境で飼育していると、ダニが沸きやすいので注意してください。
対処法でございますが、まず予防が肝心でございまして、常に清潔を心がけることがポイントです。続いて通気性を良くしますと、ダニの発生が抑えられます。

それでもダニが付いてしまった場合ですが、ダニはしっかり食いついているので、霧吹きをジェットにして吹き飛ばす程度で取り除くことは難しいです。いやぁ〜実に厄介!そんなときは、普段よりも少しエサを控えて、床材を普段より乾燥気味に保ちます。その状態をしばらくキープしませば、ダニが減少していきます。この方法はムカデにもリスクが高いので注意しましょう。コレを試してムカデが死んでも責任は持ちませんよ。

別の方法。それはある特定の条件のときのみ可能です。ずばり脱皮に出くわすこと。脱皮してすぐは、皮のほうにダニが乗ってます(たいてい頭側に多い)。その後ジワジワと体のほうに乗り移って来るわけですが、脱いだらすぐに抜け殻を取り出し、縮んでいる抜け殻を引き伸ばして洗うか、ダニが多く付いてるところは切り取って捨てます。ダニはかなりしっかりくっついているので、使わない歯ブラシや指などで、抜け殻が破れない程度にこすっても良いかと思います。

抜け殻だけじゃなく、床材にもダニがいるかもしれないので、脱皮直後で非常にデリケートになっているムカデを、竹ピンセットなんかで超丁寧にどこか開いてるケースに移動させ、その間に床材を入れ換えケージも水で洗い、新しい床材を入れ、ムカデを戻し、ダニを除いた抜け殻も戻します。そうすれば、ダニも除去できるし、ムカデは抜け殻も食べることが出来るし万事OKにございます。

かなり乱暴なやり方ですが、これが結構有効な方法だと思っております。


しかし、ここに来てさらに楽にダニを落とすほう方が明らかになりました!床材にある物を混ぜて普通に飼育しているだけで、みるみるダニの数が減ってゆくのです。


Before
頭や体節の隙間なんかに、粉状のダニがギッシリ付いているのがわかるかな?このダニは、食いつきが良いのか突付いても微動だにしませんが、脱皮すると抜け殻のほうからワラワラと本体に移ってしまう、真に厄介なダニにございます。


After(12日後)
どーよこの落ちっぷり!見たまえよー!見たまえよー!なんだかダニにうち勝って、無駄に高揚するったらないもの!

さてさて、一体何を混ぜ込んだのかと言いますとぉー、「燻炭」でございます!(バキーン!<効果音です。頭の中で響かせること)
燻炭とは、いわゆる籾殻を炭にしたもので、ホームセンターの園芸コーナーなどで、比較的安価に売られているものでございますよ。地味なものなので、サラリと流されてしまいそうな物でございますが、大抵の園芸店や園芸コーナーの用土を売っているラックをみますれば、隅っこのほうでコッソリと売られているはずです。その存在たるや、一見窓際族の如しでございますが、その実力たるや土壌の質を改善したり雑菌を減らしたりと、あらゆる方面で活躍しているとかしていないとか、もっぱらの噂にございます。

で、左の写真が噂の燻炭でございますよ。たまに袋に穴なんぞが開いてたりして、持ち上げるとその穴よりポロリポロリとこぼれ落ち、もちろん炭でございますので、付いたところは黒く汚れます。あなたが着ていらっしゃる、高貴な衣装や、陶器の如く白く美しき手なんかも、それはそれは真っ黒に染め上げます。その染めっぷりたるや、情けも容赦もありゃしません。したがいましてぇー、なるべく袋に穴の開いていない物を選ぶと、不愉快にならないと思います。まぁ黒くなりたいという人や、「黒くなるとは挑戦的な!その勝負受けてたとう!」と言う荒々しい方は、あえて穴の開いているほうを選んでいただいても構いやしません。別に誰も止めません。黒くなろうが、人事ですから知ったこっちゃありませんからね。

さて、くん炭をどの様に床材に混ぜ込めば良いのかと申しますと、うちで試して効果のあった方法をそのまま書いておきますよ。

床材(うちではヤシガラマット)にくん炭を混ぜるのですが、その内の6割ぐらいくん炭にして、残りの4割を床材としました、出来上がったくん炭マットを6cmぐらいの厚さになるようケージに敷きまして、適度に湿らせた後大きくよくマットを混ぜてフカフカにしますれば、はい完成!あとはムカデを放り込んで普通に飼育すること2週間。飼育中は、たいていマットに潜っているはずです。するとあらビックリ、かなりのダニが減っているのです。そのまましばらく飼育を続ければ、ダニは見当たらなくなると思いますので、その後は通常の飼育に切り替えるなり、そのまま飼育するなりしてくだされ。しかし、ダニもが逃げ出す炭の成分、ムカデにとって全く無害であるのか定かではないので、通常飼育の場合ダニ予防として常に入れておく事が良いかどうか定かではないため、普段はくん炭無しで飼育していた方が無難かもしれません。よって、ダニが取れてしばらく経ったら、なにかあっても嫌なので、くん炭無しのマットに切り替えて飼育することを進めます。

とまぁ、まだ実験の余地のある方法だという事と、ムカデに寄生する全てのダニに対して有効で有るのか否か等の問題もありますので、全てにおいて完璧な方法であるとは言えません。が!ダニで困っている方も居るかもしれないので、あえてこの方法を書いておきます。燻炭自体は2リットル200円以下とか安価でありますので、試して見る価値はあるかと思います。

あとですね、ムカデに寄生することはせずに床材の上をテクテク歩いていて、餌の食べカスなんかに集うダニに対しては、うちではあまり効果なかったです。

さらなる実験を重ね、より確かな情報となりますれば、ダニ退治のバージョンUPを計ろうかと思っておりますよー。まだまだデータが無いので、もし試された方は、成功談でも失敗談でもお寄せくださると、今後の参考とさせて頂きます。でも、この方法を試されてみて、「燻炭の攻めでも、ダニ落ちないじゃないか!このスカポンタン!」「燻炭いれたら、ムカデが死んでしまったじゃないのさ、この百足殺し!」等と怒らないようにしてください。と言うわけですので、やるやらないの最終判断は、あくまで個人で行ってくださいよー。


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