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† Breeding Centipedes †


はいはいどーもー。
ここではムカデの繁殖について取り上げようかと思っております。

ムカデの場合、一般にケージ内で交配させ、産卵〜孵化と言う真のCBを作り出すことは、至極困難な生き物にございます。したがってこの項目は、持ち込み腹で卵を産んだ場合の管理として見ていただいた方が良いかと思いますので、そのつもりでお願いしますよー。

あとこの項は画像が多いので、ADSLや光等に未加入であれば、結構重いかもですが、まぁがんばってください。そういう方は、じっくり耐えてください。(笑)


† 繁殖形態

ここでは主にオオムカデ目の繁殖について書いておりますが、ゲジ・イシムカデ・ジムカデの繁殖形態について軽く触れておくことに致しますよー。

ゲジ
雌雄が互いの存在を触角や体を触れ合わせ合図を送ります。で、メスがその求愛を受け入れましたら、雄が精包や精筴と呼ばれます、精子の入ったカプセルを地面に放出し、その場所に雌を誘導するか、雌体節の後部にある生殖口へと直接持って行きます。雌は精包を生殖口から取り込み、あっさり交接おしまい。その後オスは、一目散にワーッと逃げるようです。
メスは生殖肢と呼ばれる鋏上の器官で卵をはさみ、一つ一つ土に埋め、バラバラとあちこちに産卵するようです。130〜300弱もの卵を産むという話ですよ。

イシムカデ・ジムカデ・オオムカデ
雌雄出会うと、ゲジ同様に雌に合図を送ります。その後オスは適当な場所に雌を誘導し、そこに糸を出し網を作りその網の上に精包を放出。雌は放出された精包を、体節後部にある生殖口から取り込む。メスが精包を取り込んでいる隙に、オスはヤッパリ一目散に逃げるわけ。
イシムカデのメスでは、卵を泥でコーティングし、それを落ち葉などにくっつけておく形態をとるものも知られている。
オオムカデは、親自身が揺り籠となり、卵を保護します。孵化後も、独り立ちするまでは、母親が献身的に保護します。母性があるのか、単なる本能なのか。

まぁ、こんな感じですかな。精包を使うところなどは、どれも共通にございますね。ってなわけ、オオムカデの繁殖についてを記してまいります。


† 成熟しているかと雌雄の判別

性成熟しているかの目安は、その種の最大体長を参考にしていただけると良いかと思います。ある程度大きければ、その個体は性成熟していると思ってよいかと思います。確実に見分けるには、解剖して性器官を見る必要があるかと思いますので、実用的ではありませんな。

オオムカデの雌雄判別にございますが、見かけから判断することは極めて困難でございます。なかには比較的わかるのもおりますが、基本的には100%の判別は不可能と言っておきましょうねぇ。

しかしまぁ、オスじゃないか?メスじゃないか?というものは、相当数のムカデを見慣れますと、なんとなく解るような気がします。そのソレッポさを記しておきます
と、オスの頭は、その胴体に比べ大きく見えます。メスは上から見ると、胴節の幅が少し広く見えます。個体の太り具合や、成長塩梅によっても異なると思いますけど、まぁそれ以外で見分けることは無理でしょうねぇ・・・

トビズムカデ

と話しましたが、オスっぽいと思っていたけど、卵産んだこともあるので、確実ではないですねw

確実なのは、卵産んだら雌!<当たり前じゃないのw


† 交接

オオムカデの配偶行動を誘発させるために何が必要なのかは、現時点で良くわかりません。日照時間・温度・湿度・土壌環境等を整える必要があるのでしょう。さらに下手すると共食いして、大切な飼育個体のどちらかを失うことにもなりかねません。まぁそんな事もありますので、雌雄一緒にすることはあまりお勧めしませんよ。一応交接の成功例を下に記しておきます。

1.オスがメスの潜む巣穴を発見

2.メスの体に触れ、合図を送る。

3.メスがOKならば、巣から出てくる。

4.オスがメスを誘導する。

5.精包を設置する場所を探す。


6.トンネル状や隠れられそうな
ところを好むようである。

7.適当な場所を見つけると網を作る

8.オスは網を作り、精包を放出し逃げる

9.メスはトンネルをくぐると同時に、
すばやく精包を生殖口で取り込む。
10.環境を整えておくと、メスは
数週間から数ヵ月後に産卵する。

精包ですが、交接後1年以上経っても卵と受精させることが出来るようなので、気長に状態良く飼育しましょう。シェルターの中や土に穴を掘って産卵します。殺風景な飼育環境下では、普通に地面の上でも産卵します。また一度交接を行えば、複数回産卵できることも知られております。


† 産卵

メスが精包をオスから受け取ってから、数週間から数ヶ月で産卵します。また、海外から輸入されてくるムカデでも、すでに野生下で交接が終わっている個体が時折来るので、そういうのを運良く入手できた場合も産卵する場合があります。

数時間かけて産卵する。なるべく土に触れないよう、頭の上に産むっぽいです。

産卵後、歩肢と胴体をつかって卵を保護する。カビや雑菌から
卵を守るために、孵化までの間舐めて綺麗に保ちます。
産卵中の雌に刺激を与えると、卵を食べてしまうことがあるので、中を
覗いたりすること無きよう、遠くから心の中で応援しましょうねぇ。

産卵から20日ほどたちますと、孵化しムカデっぽくなります。
上の状態から1度脱皮しますと色も付き、筋肉も発達し歩けるよう
になり、徐々に親元を離れ独り立ちしていきます。

産卵したメスのムカデは非常にデリケートにございまして、少しの振動や刺激などで「こんな所で子育てなんて出来るはず無いでしょう!!」と怒ってるのかは定かではないですが、卵、又は幼体を食べてしまう場合がございます。したがいまして、通常の世話は必要最小限に留める必要があるわけでございますよ。

具体的に何をするのかと言いますと、幼体が孵化して独り立ちするまでの間、メスはエサを取ることをしないので、基本的にエサはあげないように(例外的にエサを与えると、受け取る雌も居ますがね:笑)。しかし、湿度が無いと干からびて死んでしまうので、注意深く給水する必要があります。
給水と言いましても、バシャバシャとムカデに直接水をかけることは禁止でございます。そんな事したら、やはり「こんなどころで〜!」となるのでね。というわけで、水入れと床材にムカデを刺激しないよう、そーーーっと慎重に水を注入しましょうねぇ。仔ムカデが独り立ちするその日まで、寝ずの番でございますよ。


† 幼体の飼育

というタイトルを書いてますが、別に特殊なことはございません。成体の飼い方を基本に、小規模にしていただければ良いわけでございますよ。
水容器を入れると溺死の可能性があるので、細かなミストと、1欠片程度の昆虫ゼリーを与えることで給水としてください。成長してきましたら、ペットボトルの蓋程度の入れ物を水容器として入れると良いかと思います。霧吹きによって出来る大きな水滴は、表面張力によりムカデが捕まって、あっさり溺れることもあるので、なるべく細かいミストである必要があるわけです。

エサにございますが、1齢コオロギを問題なく食べることが出来ますので、それを与えてください。ピンクマウスの手足を切って与えるのもOKです。エサの間隔は、2−3日に1度、ピンへッドコオロギ1−2匹ってところですかね。エサを与えても食べないようなときは、脱皮が近い可能性がありますので、エサを取り除いてください。(←脱皮中の仔ムカデ)
ともかく餌の量や間隔は、ムカデの様子をみて調整するようにしてくださいませ。

体長4cmにもなれば、わりと心配なく普通に飼育可能になります。それまでの間は、やはり寝ずの番で飼育に望むなり望まないなり。

飼育下で冬眠無し且つ、豊富な餌で飼育しますれば、2年ほどで成体と見てよいかと思います。餌の間隔を短くして、多めに与えますれば、一気に大きくすることも可能です。しかし、限度っていうものがありましてねぇ、限度を知らぬパワーフィーディングは死を招く可能性もありますので、その辺り注意してくださいねぇ。

じゃぁ、こんな所で繁殖について終わりますね。何か新たなことが判明したり、より良い写真が撮れれば変更なり追記なり削除なりしていくかと思います。


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