ウデムシ?

・ムシは虫でもこの蟲です
日本に居ません。
サソリも、サソリモドキも、タランチュラ(は居ませんが、似たようなのは居る)も居ますが、こいつは居ません。
知らない人が見ると、クモやサソリよりも嫌悪感を抱かれるようです。私的に非常に“ツボ”な生き物で、一目見たときから惚れ込んでしまった、生き物です。
しかし、国内に生息していない生き物のためか、まったく持って情報がない。しかも、海外でも研究している人は少ないらしく、専門書も少ない。私が手に入れた書籍も、分類学・解剖学等が一冊にまとまっており(通常よく調べられている生き物では分類学で1冊、解剖学で1冊と言うような感じ)、研究者がいかに少ないかを表している。
また、その本で見た妊娠末期のメスは、腹部の袋状の器官が膨れた卵でぼこぼこになっており、不気味さ倍増蟲嫌いが見たら、ただでさえあの外見と相まって失神ものであろう。
しかも、その本、全て英語のため私はさっぱり解りません。従って、クモ綱のどういった位置づけなのかとか、そう言う深いつっこみはしないように。

・鞭サソリ?
ウデムシ、当然日本語名いわゆる和名で、海外では「TAILLESS WHIPSCORPION 」<尾の無い鞭サソリ>・「WHIP SPIDER」<鞭クモ>等と呼ばれている。まさに見た目そのまんま。構造的にはサソリモドキに近く、補脚は鋏ではなくサソリモド同様“抱え込み型”であり、歩行脚は3対6本、第一脚はやはりサソリモドキ同様触角状になっている。が、その長さたるや、サソリモドキの比ではない。何せ体調3〜4cmの生き物がレッグスパン20cm Over。まぁこの腕の長さが、ウデムシたる所以であり、尾もないのに「WHIPSCORPION 」たらしめるところでもあるわけですが。

・ぐはぁ
しかし、この腕の長さと生活様式が、飼育に当たってネックとなる。
ウデムシは、壁面・樹幹での生活に適応しており、飼育する上でもそれを考慮しなければなりません。
ですので、高さのあるケースと中に登れる壁面を用意する必要があります。この高さが重要で、フロリダウデムシのような小型種なら良いのですが、アフリカ系の大型種のようになると、高さがないと脱皮に失敗してしまいます。ですから、ケースには横幅は要りませんが(レッグスパンの半分より広いくらいでよいでしょう。)また厚みも要らないですが、高さは理想的にはレッグスパンは欲しいところです。私は、そこまで大型のケースを使用していませんが、気を使って用心をしています。
もう一つの難点は、なわばり意識が強く雄同士はよく喧嘩をします。当然下手すると死んでしまったり、食べられたり、足が欠損したりするのは、良くあることです。それを考慮しても単独飼育がお勧めです。
そうです、数が増えてくると飼育に非常に場所をとられる生き物です。ですが、毒もなく、力が強いわけでもなく、安全な生き物です。それに、いわれているほど弱くもありません。入手したならば大切に育ててあげましょう。

ウデムシ
種類 基本的には、飼育している種のみの紹介になるかと。
俺的飼育方法 基本的にはこんな感じで、国内で入手可能な種は飼育可能と思います。

構造