飼育について

おおざっぱな飼育方法.......
っつうか....

まず用意する物

・ケース
・床材
・シェルター
・ウデムシ

それ程良く解っていない生き物です。
他のPageもそうですが、まぁ参考まで程度で。

ケース
基本的には、逃げられない物で有れば何でもよいでしょう。.......と普段ならば言うのですが、こいつらばかりはそうはいきません。
何せ育ち盛りの個体には生死がかかっていますから。

まず基本条件
・ウデムシのレッグスパンの半分よりも高さがあること。←これ必須。
・幅は理想的にはレッグスパン以上あること、無いにしてもレッグスパンの2/3は用意してあげること。
・通気を良くすること。
・乾き気味に管理しながら、かつ水を切らさないこと。
以上のことを考慮しましょう。

◎プラケース
通称【プラケ】、小型の物は小さな個体に、大型の物は大型の個体に。
ケースの高さとほぼ同等の壁面及びそれに類する物が必要です。そのまま天井に張り付けるくらいが理想的です。
また、天井に張り付いたときに、その下に障害物無く床材まで到達出来ると、脱皮を楽に行えるようです。早い話が、床材と壁面及び水飲み場があればそれ以外によけいな物は要りません。
十分にぶら下がって問題のない空間を確保して下さい。

◎タッパー
高さのある物を使いましょう。普通の物でも良いのですが、万が一脱皮を失敗されたりすると辛い物があるので、高さを考えるべきです。
食パン保存用等の名で売られている物が、高さが十分にあり良いかと思います。パスタ用等では、高さがありますが幅が無さすぎますのでNGでしょう。
中に入れる物はプラケと同様で、少し大きめの通気穴を多めに開けるのがよいかと思います。通気穴は足場にもなりますので、脱皮の助けになったりもします。

◎ガラス水槽
縁なし、Allガラスの物を使用することが理想。
縁有りを使うと、縁の蓋を支えるための張り出しがじゃまになり、水槽にきっちりはまる壁面を入れるのが辛くなってしまいます。また、たいてい縁有りは角のシリコンが多めに塗ってある場合が多いので、餌のコオロギ(ロギ)がそこから脱走するので気を付けましょう。
私の場合、ガラスの蓋と壁面がぴったり合う様にし、隙間を作らないように気を付けロギの脱走防止としています。
大型種の繁殖ペアリング用VIP飼いです。

その他のケースを使用する場合も、上記2種のケースの事を考えてもらえれば、応用が利くかと思います。
現在、専用のケースを自作しようかと検討中。出来上がったら、ここに乗せます。

床材
特別湿っていなければならないと言うわけでも無いような気がします。水飲みさえあれば乾いていても今の所問題なさそうです。但し、フロリダウデムシ及びアフリカ産の一部の種だけしかし、飼育したこと無いですが......。

◎蝦夷砂
今の所これしか使っていません。使う前に洗って微塵抜きをするだけで良いでしょう。
後は適当な厚さを敷くだけ。数cm敷いておけば良いでしょう。
とりあえず、時々軽く湿らせている程度です。


その他
通常ですと、シェルターの項目にしていますが、要らないので。

◎壁面
はいこれ重要。兎に角登れるところを作ること。

・コルク板
ケースに合わせて板を切って使います。立て掛けても、壁にぴったり合わせて垂直な壁を作っても良いでしょう。
高いところまで登れればよいのです。

・発泡スチロール
自分的には余り好きではない。だって、素材としてあまりに不自然すぎませんか?
ですが、コルク板は高いし加工も面倒くさいと言う人には良いかも。使い方はコルク板と一緒。
高いところまで登れればよいのです。

・植木鉢

真っ二つに切断(当然縦に)した物を使用。
小型のフロリダウデムシは、2.5〜3号程度の小型の物をドーム型になるように置いておくだけで、上手いこと脱皮したり隠れたり出来るようです。
大型の種には、大型の物を縦に置いておくとてっぺんからぶら下がって脱皮したりします。ですが、やはりきっちり壁面を用意するべきかと思います。


住人
基本的に余り販売されているのを見かける生き物ではありません。
見かけて、状態が良ければ買うべきでしょう。まぁ余り安い生き物ではないので、状態の悪い個体を手に入れてすぐに死んでしまってもつまらないですから。
元気だったのに長生きしないで死んでしまった、成体は寿命と割り切りましょう。

・ケースを少し動かして(揺すって)見て、体を強ばらせたり「ビクッ」と動かないで、だらっと動かない個体は立て直しが必要ですので、手を出さない方が無難。
・他と見比べたとき、餌が生き残っている物は拒食の可能性あり。
・まぁ、見てみて何となく生きが悪い物には手を出さない。
・まだ脱皮の可能性のある大きさなら、補脚以外の欠損で行動に支障がなければ大丈夫。

まぁ、こんな処ですか。



餌と水
通常「コオロギ(ロギ)」だけでよいと思います。
ただ、他の蜘蛛型類と違い体の割に大きな餌を食べない傾向にあります。餌から逃げたりするような場合、一回り餌の大きさを小さくしてみると良いかも知れません。
また、餌の逆襲には十分に注意しましょう。
フロリダウデムシや幼体の飼育をする場合、体の割にどうしても大きめのケースになってしまうかと思います。その場合、少し餌の量を多めに入れておくのがよいかと思います。餌の密度を多くすることによって、餌をウデムシの目に着きやすくしてあげるのです。ただ、この方法は脱皮時の事故にもつながりやすく、注意して世話をしていないとなりません。お腹が膨らんでいて食べないようでしたら、取り除いて様子を見ましょう。その後、数日開けて与えてみて、食べないようでしたら脱皮の可能性があります。水だけ切らさないようにし、注意して下さい。脱皮せずにお腹が萎んでくるようでしたら、餌を与えてみる。食べれば良し、食べなければ出す。と言う感じで。
本当に小さな個体(フロリダウデの仔共)等の場合、私はロギの2〜3令を生きたまま使わず、潰したり千切ったりしてシェルターにくっつけたり、床へ置いたりしています。一番安全な方法だと思います。餌の逆襲はありませんし、食べ残しの取り除きも簡単です。
大きな個体の場合は体に対するケースの大きさはどうしてもそれ程広いものではなくなります、しかも餌も大きくなりますので、一度に一匹翌朝見て食べていなかったら取り出せば良いでしょう。
給餌の回数もそれ程毎日与える必要はないようで、幼体で1〜2日、成体であれば2〜3日間隔くらいでよいでしょう。食べ残しが多いようでしたら週一回くらいでも良いかも知れません。
食べるようなら餌やりの間隔はもっと短くても良いと思います。よく観察してそれぞれの個体の感覚を掴んであげて下さい。但し、この給餌間隔で良いのではなく、飼育可能と言うだけですので、世話にゆとりのある人は、小さめの餌を毎日様子を見ながら、それで食べない日があれば一日抜いて見るというような感じで。まぁ理想ですけれど。
ちなみに、超大型個体(触肢スパン40cm Over)になると活ピンクマウスも食べられる(襲う)様になりますが、食べきったのを見たことはありません。
大きな餌を食べない・食べきらないと書きましたが、体の大きさの割に一度に食べる量はたいしたことがありません。理想的には上記の通り、少し小さめの餌を毎日与えるのが良いと思います。ところが、こいつら飼育場所をとるだけではない問題がもう一点。餌の食べ方が非常に汚い。まさに食い散らかすと言う表現が良いかと。D.diadema体長3cmにフタホシコオロギ成虫を与えると、足・頭・羽・食べ残し....と、その辺が“かす”だらけに。おそらく細かい物を挟むことが出来ない補脚の構造と、体長の割に小さい口器の所為と思われます。
又、餌を豊富に与えていると食べきれないのか、食べる必要がないと判断するのか、イエコ成虫でも腹部しか食べてくれません(家の個体は)。食べ残しだらけです。
じめじめレイアウトでは食べかすに虫が沸くので、まめなメンテナンスを忘れずに。

水の与え方ですが、普通タランチュラ等のように器に水を張るやり方では飲みにくい様です。体型を見ていただければ解るとは思いますが、あの横に張り出した捕脚がじゃまなようです。そこで、私が通常使っているような瓶の底を切断した物やシャーレを使用せず、窪みの強くない皿状の物、又はシャーレ状の物でも極薄い物も使用しそこに丸めたり、折り畳んで山形にして湿らせたキッチンペーパー等を置きます。もうこれ以上水分を含めないと言うくらい水を染み込ませて置いておくと良いでしょう。
ものぐさな私は、水切れしてしまうので、通常使用しているシャーレや切断瓶底に大きめに切ったキッチンペーパーを折り畳んで山形にし、水入れから山の天辺が大きく出るようにしています。餌のロギが溺れたり、するので気を付けていますが。後、キッチンペパーが黴びるのでそれにも注意しましょう。

乾燥気味のレイアウトでよいですが、水切れには弱いような気がします。と言っても、ヤスデや多湿系ムカデほど弱いわけではありませんが、以外と水をよく飲みます。
サソリもよく飲みますが、それよりももっと飲むような気がします。まぁサソリモドキほど乾燥には弱くないですが。モドキは弱すぎると言っても良いくらいですし、特にタイワンサソリモドキは.........
結論、《乾燥系蠍よりも水が要るが、多湿系蠍ほど水は要らない》と言ったところ。