Viola stoloniflora
オリズルスミレ

植物園の栽培株
OLYMPUS E-20+MCON-35

分布  
環境  
1988年に記載された上に、記載個体群は既にダム建設で水没し絶滅と言う何ともいただけない状況のスミレ。
新産地も発見されているらしいですが、どうも記載個体群とは若干変異している様で、変種扱い出来るのではないか、との事です。

この、ウラジロスミレ節は東南アジア〜アフガニスタン方面にかけて分布の中心を持つ仲間で、日本には他にオキナワスミレ(V.utchinensis)しか分布していない。
現在は、植物園や研究機関で栽培されている株が残るのみの様で、そう言った点では原記載種は絶滅と言えるのでしょう。
新産地の株も見てみたいですね。

植物園の温室内は以外と空気が流動している物で、小さなスミレでもかなり揺れてしまいます。
しかも、カメラのバッテリーが切れかかり、時間もあまり無かった物で、微妙にぶれた写真しか撮れませんでした。
次に撮り直す機会もあるので、それまでに三脚の新調とメディアの買い足し、そして常に電池を十二分に持ち歩く様に心がけるとしましょう。

非常に特徴有る姿、自然界で見る事はまず無い事を踏まえると、特徴などの記載は要らないでしょうが、簡単に説明します。
葉は1〜1.5cmのハートに近い形で、地際から生えます。そして、その名前の本になったストロン、所謂ランナーを延ばして殖えます。
小柄な草体の割には1.5cm程の花を立ち上げて咲かせるので、見栄えは悪くありません。
マット状に増殖し、ポツポツ花を立ち上げるので、展示してあると案外遠くからでも目立ちます。

書籍で確認すると、ダム建設予定地で未開花株が2個体発見され、その個体を栽培し新種記載。そして記載したときには既にダムに沈んでしまった、と書いて有るのを見ますが、私が聞いた話では、既に自生地が沈んだ後、趣味家が大事に栽培していた物を元に、調べた結果新種だったと言う様な感じだったと記憶しています。
真相は、横田博士に聞いてみないとわからないのですがね(苦笑

植物園の栽培株
OLYMPUS E-20+MCON-35

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