Viola hirtipes
サクラスミレ

09.05.30 北海道恵庭市:標高45m
OLYMPUS E-20+MCON-35
F5.6 / 1/8

分布  
環境  
初夏を代表するスミレであり、日本在来種最大の花が咲くスミレ。
本州では高原の草原や林縁、明るい林内に、北国では平地でも同様の環境に生育する。
長野県ではスミレやシロスミレ等と混生したりするが、シロスミレよりも低地まで自生する。
花が大きく目立ちそうな物だが、草に埋もれていたりして案外目立たない。
早春のスミレと違って、初夏のスミレで有る為仕方がない。
道央では5月下旬から、霧ケ峰で6月上旬から咲き始め、高山種を除くとタデスミレと並びスミレ追いシーズン最後を飾るスミレと言える。

最大の特徴はその花の大きさであり、500円玉より大きな花を付ける株も見られる。
名前の由来は、桜の花びらのように花びらの先端が凹むからと言うが、私はそのような花を見た事がない。
しかし、 私としては名前の由来になったような花ではなくとも、その大きさと色合いから十分に目を惹き、スミレの女王と呼ばれるだけの見応えを有すると思う。

葉は特に目立った特徴もなく、アカネスミレと似ている。
しかし、アカネスミレ程毛深くなく、殆ど無毛の株も多い。
アカネスミレも自生する様な標高の場合、より暗めの林内等に自生し住み分けているように見受けられる。
花が有れば、直ぐに見分けられるのだが、無い場合は慣れないと見分けるのは難しいかも知れない。
アカネスミよりも毛が薄い、または無毛、そして立ち上がり気味生育する点で見分けるのが良いかも知れない。
慣れてくると、圧倒的に大きさが違うので直ぐ解るようになります。
シロスミレ等と同所に自生するが、栽培自体はシロスミレ程湿らせる必要もなく、普通の植物を栽培する感覚で問題ない。
日当たりを好みますが、夏の暑い時期は半日陰で涼しく管理するべきでしょう。自生環境から考えても熱帯夜は厳禁であると思われます。
亜高山帯の植物の管理で良いと思います。
大型で根が太く、深めの鉢に少し深植えをお勧めします。
冬季芽に寒風を当てず、強い凍結を避け軽い保護をすると問題なく冬を越せます。
他のスミレと違い、種がそこら辺に飛んで勝手に実生苗が出来る事はあまり無い様です。
意識的に閉鎖花から種を取り、播種して継代しましょう。
09.05.30 北海道恵庭市:標高45m
OLYMPUS E-20+MCON-35
F5.6 / 1/13
08.05.17 長野県諏訪市標高:1100m
OLYMPUS E-20+MCON-35
F5.6 / 1/50
0
08.05.23 長野県佐久穂町:標高1200m
OLYMPUS E-20+MCON-35
F5.6 / 1/6
カラマツの林床にて

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