この手の仲間は、WCでも入荷しているし、CBでもsp.扱いのものが複数いますね。
Aphonopelmaは、外見上区別がし辛く、どれが入ってきて居て、何が入ってないのかが区別し辛い。メキシカンブロンドでさえ二つのタイプがあるし、テキサス・タンやリオグランデ・ゴールドなどは同じ名前で三から四以上のタイプが入荷している。恐らく、国内に入れた時、判別出来ないのは何でもこの名前を付けてるんじゃないかと……
それにしても、Aphonopelma chochise(=Texas Grey)という学名は存在しないな……どういうことですか(苦笑)
Brachypelma angustumで過去入手したものが真のBrachypelma angustumであるよりは、ハイブリッドであると考えた方が良いような気がする。
無論、真のが入ってきていた可能性もあるけれど。(確か、Brachypelma albopilosum×Brachypelma vagansだったか。こうした場合、前がオス。どうも、Brachypelma albopilosum×Brachypelma vagansとBrachypelma vagans×Brachypelma albopilosumでは微妙に違うようだ。実物見たことないから何とも言えないけど、或いは、同じ兄弟でも表現が多少変わるのか? 他にも、Brachypelma boehmei×Brachypelma smithとかBrachypelma boehmei×Brachypelma emiliaとか、色々いるようですな、Brachypelmaハイブリッドは………)
こうした、ハイブリッド問題もあるので、国内未入荷種に関しては、此処では特に記述はしないで措く方向で(ってかこの辺調べたんだけど、なんか面倒で(爆))
Brachypelma hamoriiに関しては、メキシカンレッドニーの一種類としてハモリという名前で入って来ていたものが居るようなので、入荷済みとした。
かつて、ハーフムーンバブーン(=Half-Moon baboon)の名で流通していたものはCeratogyrus ezendamiとされているようだが、この種には特徴的な凹みが存在しない(Rick West氏のサイト参照)。そうなると、この中で凹みに近い特徴を持つのはCeratogyrus sanderiである。
ハーフムーンバブーンは、Mozambique half-moon baboonと呼ばれる事もあるようで、実際Ceratogyrus sanderiの棲息地はモザンビーク周辺あることから、Ceratogyrus sanderi=ハーフムーンとするのが妥当かもしれない。
この系統の仲間は、WCでの入荷が主なようで、CBは稀。テディベアなどという名前でspが過去数度入っている。今のところCBでの入荷は、Citharacanthus longipes niger(=カリビアン・サンディ・グレイ)ぐらいだろうか。この種、過去はCitharacanthus longipesの亜種だったが、現在は独立種とするみたい。
Malaysian Earth Tigerは長らくCyriopagopus thorelliとされてきましたが、近年、今までCyriopagopus thorelliだったものはCyriopagopus schioedteiであり、本物のCyriopagopus thorelliは市場には出ていないという話が……
Grammostola fossorとGrammostola grossaに関してはやや疑問が残るが、恐らく国内に入っているであろうと思われる。
Haplopelmaは結構な種類が入ってきていると思う。然し、同定されずに適当な名前でかなり流通している気がする。
今までCameroon Red baboon=Hysterocrates gigasの名前で流通していたものは、殆どがHysterocrates crassipesであったと云われている。本物のHysterocrates gigasは滅多に市場に出ないとか。 Hysterocrateは外見上殆ど区別が出来ないとされている。此ばかりは、流通を信じるしかがないが、国内ではあまりにもHysterocrates herculesの流通量が多すぎる感がありますな……たぶん、Hysterocrates robustusは来てると思うのですが、確証持てないものはすべて×とします。 知ってる方は知ってるでしょうけれど、SaoTome Giant Olive Brownの発音サントメジャイアントオリーブブラウンです。ポルトガル語だからだったかな。
他にもWCで入荷している可能性は高いかも……この仲間は、区別が付きにくいせいか、結果的に特徴的な種ばかりが流通している結果になっている(それ以外のは流通してもspで終わるってことかね)
03.07現時点で十種記載されている。WCやspを考慮に入れるなら、上記の中で未入荷とされている中で入っているかもしれないが、この属には海外ですらsp扱いの種が多数居る為、確実に入荷していると思われるもの以外は除外することにする。とは言え、Pamphobeteus sp 'platyomma'のように、現在ではVitaliusに移動してしまっているものもあるので、spで出回っている全部がPamphobeteusかどうかは怪しいだろうけど……
最近幾つか変更があり、Poecilotheria baraがPoecilotheria subfuscaの、Poecilotheria gadgiliがPoecilotheria regalisの、Poecilotheria vittataがPoecilotheria striataの、それぞれシノニムとして抹消されている。
Sericopelma属
Pamphobeteus platyommaは属が移動され、Vitalius platyommaとなりましたが、Vitalius wacketiのシノニムとして抹消されました。Vitalius属は、何かと昔から名前を聞く属ではあったんですが、Vitalius cristatusはLasiodora属に移動になったし、Vitalius vulpinusはNhanduに移動になったので、現在では流通に上るのは本種ぐらいになってしまっています。
Vitalius属には最近、Pamphobeteusだった種が相次いで移動或いはシノニムとして抹消されているようで、まだまだ変遷がありそうですな。