飼育について
おおざっぱな飼育方法をここに記したいと思います。
まず用意する物。
・ケース ・床材 ・シェルター ・サソリモドキ |
ピンセットなどの有ると便利な物も有りますが、その辺は割愛します。
それと、最後の『サソリモドキ』も説明は入らないでしょう。
では、順番に。
ケース |
基本的には、逃げられない物で有れば何でもよいでしょう。 但し、あまり極端に狭い場合脱皮の際に障害となることも考えられますので、少なくともサソリモドキの全長(鞭部含む)よりも大きな物を選んだ方が無難であると思われます。 また、あまりスカスカであると通気は良いがすぐ乾いてしまいます。かといってあまり密閉されていると蒸れていまいます。 ◎プラケース 通称【プラケ】、言わずとしれたプラスチックの飼育容器。ホームセンター等で安く売っている物で十分です、蓋がスカスカですので、乾燥に注意していれば使い勝手の良い優れ物です。 蓋との間に、小バエよけのシートやラップを挟んだりするのも良いです。最近は、NISSOのプラケ用に蓋との間に挟む専用のプラ製の板等もあります。 が、そんなに苦労しなくても、保湿の良い床材を厚めに敷いておけば良いでしょう。確かに、蓋との間に何か挟むよりも乾燥は早いですし、小バエも沸きます。でも、多少給水回数が増えるだけで、いちいち蓋を開け閉めするたびにラップ挟み直したりするよりは、よっぽど楽だと思います。 ◎タッパー おなじみタッパー。100円Shopで売っている物で十分です。そのまま使うとまったく通気がないので、適当に穴を開けて使いましょう。私は、中型のタッパーに2.5mm径のドリルで適当に数カ所穴を開けて、床材とシェルターを入れ使用しています。中を観察しづらいのがネックになりますが、コストパフォーマンスに優れているので愛用しています。我々のように飼育個体数が増えてくると、横からの中の観察よりもどれだけ安く入手でき、置いたときにかさばらないかが、重要なPointとなるため安価なタッパーが大多数を占めてくるわけです。 その他のケースを使用する場合も、上記2種のケースの事を考えてもらえれば、応用が利くかと思います。 |
床材 |
保湿が良く、湿り具合のわかりやすい物がよいかと思われます。また、有る程度固まって掘りやすい物がよいでしょう。 あまり粒子の堅い物を使うと、掘っても崩れやすく体力の浪費、また最悪シェルター代わりの石に潰されるなんて事にもなりかねませんので、気を付けましょう。 ◎赤玉土 園芸用の赤玉土です。 一番小粒の物がお勧めです。水分を含むと、微塵が粘土のようになり粒子間で接着剤の役割を果たし、掘っても簡単に崩れないようです。但し、これも水分がある内で、乾燥すると簡単に崩れてしまうので注意しなければなりません。 また、乾きやすいので多少厚めに敷いて上げる方が良いでしょう。 この用土は、湿り具合がわかりやすく使い勝手がよいのでいろいろな生き物に使用できます。但し、微塵抜きを買ってきても結構微塵が含まれています。中の飼育生物が泥まみれになるのは仕方がないと思ってあきらめて下さい。 ◎爬虫類用の混合用土 これは、ペットショップで売られている砂や腐葉土等を、適度に混合した用土です。 購入する場合は、土に近い感じの物を選ぶと良いでしょう。 保湿も良く、土に近いので掘りやすく崩れにくくなかなか良い用土です。ただ、吸水前後で用土の色が余り変化しないため、乾き具合がわかりづらいのがちょっと難点かもしれませんが、使いやすい用土です。 上記用土は再利用が利きません。赤玉土を園芸目的使用にするくらいです。 私的には、あまり好ましくはないのですが、掘る生き物ですので仕方がありません。 現在実験中は下記の用土です。 ◎蝦夷砂 私のもっとも好きな用土。そこいら中に登場しています。 多硬質吸水性が良く、水洗いが可能。再利用できるので愛用している。ただ、掘ると言うことに関してはまったく向いていない。そこで、この用度を使用する場合私はシェルターを入れます。 あまり調子よくないようなら、またそのうち何時になるかわからないけれど、報告します。 |
シェルター |
どんな用土を使用するにしろ、何らかの物を入れた方が落ち着くので入れて上げましょう。 入れる物は、用土の種類によって選んで上げると良いです。 ◎石 そのまんま石。掘ることの出来る床材を使用する際に入れると良いでしょう。 彼らは、何かとっかかりを見つけてそこから掘り進んで行きます。(例:ケースの角) しかし、ケースの角などから掘っても綺麗に掘り進めることはあまりないので、適当な大きさの石(体長の2倍以上、底面積4倍程度が良いようです)を床材の上に置いておくと、その下まで掘り進んで落ち着ける空間を作ります。 ◎植木鉢 (作り方はこちら) 真っ二つに切断した物を使用。掘っても崩れる床材を使用する場合に使っています。 少し床材に埋めてあげると、中に適当な窪みを作って落ち着いています。 |
住人 |
入れ物等が準備できたら、中に住人を入れてあげましょう。 では、入手について。 ◎採集 海外にまでわざわざ採集しに行く(サソリモドキを目的に)『ぶぁかぁ』や、そこまで「俺はサソリモドキマニアだぁ!』という人は居ないでしょう。 となると、国内採集になると思います。が、一つだけ注意。もっとも北部まで生息している(と言っても、九州ですが)「アマミサソリモドキ」は一部地域で天然記念物ですので、事前にきちんと目的地を調べておくこと。 生息地に行けば、湿った森林地域の倒木の下、 石の下等に普通に見られる生き物です(かなり地面にめり込んでいても居る)。 沢山居ると言って、取りすぎないように、節度を持って接するように。 ◎購入 外国産が入手できます。国産も購入できます。但し、取り扱っている店舗は非常に少ないです。 また、良く解らない種類が殆どです。 「この種が欲しい!」と言って、手には入る生き物ではないので、その辺はある程度割り切りましょう。6本以上足のある連中で、それなりに欲しい種類が出回っているのなんて、「タランチュラ」くらいでしょう。 サソリですら最近は全然さっぱりですから........ |
餌 |
通常「コオロギ」だけでよいと思います。 また、床材を入れる関係上「ミルワーム」及び「ジャイアントミルワーム」は潜ってしまい使いにくいと思います。 床材を入れないのであれば、小型個体に「ミルワーム」を使えますし大型個体には「ジャイミル」を使えるので良いかとは思いますが、私は床材を入れないで“干からびさせない自信がない”ので、コオロギしか使っていません。 |